取材日：2001年8月20日（月）

朝夕だけ列車が走る路線として知られていた山陽本線の支線、和田岬線が電化され、そこで活躍していた気動車キハ35系列がなくなる―
このニュースを聞いたのは2001年の6月中旬ぐらい。和田岬線からキハ35系列がいなくなるということで沿線は大騒ぎだったようだ。
実はまだＪＲグループ内でこのキハ35系と同じ系列の車両、キハ30（両運転台仕様）が活躍している路線がある。
それが千葉県の木更津と君津市に属する上総亀山を結ぶ久留里線だ。今回はこの久留里線のキハ30を取り上げてみようと思います。

　
写真左：首都圏色塗装のキハ35（移転・電化・高架化前日の東唐津駅で撮影）　写真右：久留里線塗装のキハ30

車両の説明につきましては「普通列車に使用されている車両の案内」で説明していますが、
もともとは都市近郊の通勤輸送対策でロングシートが装備された通勤型気動車ということです。
寒冷地仕様やステンレスボディの車両も存在していた。しかし、こういった路線は電化され、また車両自体の老朽化で数を少なくし、
今ではついにＪＲグループでは久留里線だけに存在する系列となりました。

さて、私はこのキハ30に乗るため、ムーンライトながらから総武線快速、内房線を乗り継いで木更津へと向かった。
「ＭＬながら」から乗り継いでいった内房線の普通列車（安房鴨川行き）の木更津着は６時２４分。
久留里線始発は６時２５分。果たして間に合うのかどうか出発前疑問に思った。
しかし、木更津では同じホームの向かい側に久留里線の始発列車が止まっているではないか！！
荷物を持ってすぐさま向かい側に停車している上総亀山行きに乗り込む。

乗車日時：2001.8.20
乗車駅	乗車時刻	列車番号	列車種別・愛称	降車駅	到着時刻	行先	備号
木更津	6:25	921D		上総亀山	7:36	上総亀山
(↑上総亀山）　号車番号は便宜表記です
号車番号	車両番号		所属基地		編成番号	備号
1	キハ30 98		幕張電車区　木更津気動車支区			非冷房車
2	キハ38 3		幕張電車区　木更津気動車支区
3	キハ38 2		幕張電車区　木更津気動車支区

乗り継ぎ客を拾ったところで発車。乗客はそんなに多くない。列車はキハ30・38混成の3両編成。
お目当てのキハ30は先頭に連結されていた。
最初は冷房車でもあるキハ38に陣取る予定だったが、冷房の利きが今ひとつなので（もしくは切っていた！？）、
戸袋部分も窓が開けられるキハ30に移った。窓を開けるとさわやかな風が車内に吹き込む。

写真：キハ30系車内　車内は以外に近代的（ただし冷房はない）　横に写真が長いのはパノラマモード撮影の切り忘れ･･･

途中横田で上り列車と離合。キハ30・37・38混成の4両編成で、千葉・東京方面へ向かう通勤客が乗車している。
しかしこのあたりでのラッシュはまだのどかなもの。
これが内房線になるとかなりきついものに変化し、総武線や京葉線に入るとよくもこれだけ乗るものだなぁ、と感心させられるほどの乗車率に。むしろ木更津時点から見れば減っている？

田園風景が久留里近辺まで続き、久留里でも上り列車と離合。
久留里からでは東京は少し遠いのと木更津到着が8時を越えるということで乗客は少ないようだった。
久留里を発車すると山間に入る、とはいっても千葉県内には山というほどのものは少ない。
丘陵地帯の中にある森林地帯、といったところだろうか。

7時36分、上総亀山に到着。釣り竿を持って乗ってきた学生はこれから亀山湖（亀山ダム）へ向かってブラックバスでも釣るのだろうか。

写真：上総亀山駅　ここが久留里線の終点

さて上総亀山滞在もそこそこに木更津に折り返す。車両はもちろん行きと同じ。帰りもキハ30に乗り込む。
しかし、昨晩からの寝不足で帰りの行程では大半の区間で眠ってしまった・・・。ちなみに乗客は行きより多かったということだけは明らか。

乗車日時：2001.8.20
乗車駅	乗車時刻	列車番号	列車種別・愛称	降車駅	到着時刻	行先	備号
上総亀山	7:48	926D		木更津	8:51	木更津
(↑木更津）　号車番号は便宜表記です
号車番号	車両番号		所属基地		編成番号	備号
1	キハ38 2		幕張電車区　木更津気動車支区
2	キハ38 3		幕張電車区　木更津気動車支区
3	キハ30 98		幕張電車区　木更津気動車支区			非冷房車

木更津到着。すぐに向かい側に停車している普通列車・館山行きの乗客になる。
ちなみに館山行きに乗り換えた乗客は少ない。
木更津で降りたか（アクアライン経由のバスで川崎という可能性も大）、千葉方面へ乗り換えたのだろうか―――

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