「乗りドクっ!!普通列車」特別編
多度津を境に特急に変身〜
讃岐路の成金列車 9238Dを追って
乗車(取材)日 2001/8/18
朝7時台の琴平駅はまだ観光には早すぎることもあってまだ閑散としていた。
そんな琴平駅から多度津まで普通列車、多度津からは特急「いしづち」2号として高松へ向かう成金列車の普通列車区間だけを追っかけてみたく、早朝の琴平に降り立った。
7時34分、改札前2番線にアンパンマン列車の岡山行き特急南風2号が入ってきた。
それと同時に改札の向かい側3番線に多度津方から185系気動車が入線してきた。これがどうやら9238Dとなるようだ。
ちなみに平日は1238M、電車普通列車多度津行きで運転される(休日運休・7000系2両)。
写真左:琴平駅改札前に掲示されていた臨時列車運転の「お知らせ」(こちらに文章を抜粋したものをアップ)
写真中央:使用車両(185系気動車) 写真右:琴平駅時点での方向幕表示
入線した時刻にはまだ1番線に6000系電車で運転される高松行きもあるせいか誰も乗り込む気配はない。当たり前か。
しかし、この高松行きが発車するとすぐ後にも多度津止まりの列車があるが特急型で確実に座れるこの列車に向かう乗客もいるようだ。
私もこの後、大急ぎで京都に向かう関係上途中丸亀から相生までの乗車券・特急券を窓口で購入した後改札に入る。
琴平は18きっぷで入場したがその際、「多度津から特急になりますから多度津で乗り換えてください」と釘を差される。
ホームに入ってみると確かに徳島本線の特急「剣山」や牟岐線の特急「むろと」で使用されている185系が3両停車していた。
方向幕はただ単に「普通」表記だ。
普通 9238D 多度津(高松)行き 乗車区間:琴平→多度津 (←多度津・高松) 高松運転所 キハ185-26+キロハ186-2+キハ185-19 ※多度津から1002D特急「いしづち」2号となる |
この中には定期運用に就いていない(波動用)キロハ186も連結されている。
もちろん特急区間ではグリーン設定があるが、解放されているかどうか分からない。
とりあえず乗り込んでみると先に地元の老人が乗り込んでいて、ここに乗ってもいいかどうか迷っていた。
私も迷っていたが、車掌の「3両つないでおりますが、全車自由席です」のアナウンスで大丈夫だろうと、キロハ186のグリーン座席に腰を下ろす。
車掌も回ってこないようだし、追い出されもしないので座っていても問題ないだろう。
写真左:キロハ186グリーン室車内 写真中央:キロハ186普通車車内(あとの2両もほぼ同じ)
写真右:キロハ186グリーン車座席
車掌が繰り返し「この列車は3両つないでおりますが、全車自由席です。この列車は多度津から特急となります」というアナウンスをしていた。
で、私と先の老人2人が乗っていたらこの車両も大丈夫と踏んだのだろうか、あと2〜3人ほどグリーン部分に乗り込んだ。
残り2両半の普通車区画も覗いてみたが、お盆の土曜日の早朝ということもありかなりがらがら。
部活の学生や地元の用務客といった感じの乗客だ。
さて、車内を見回したりしている間に琴平を定刻に発車。
発車してからも車掌が多度津からは特急になるということをしきりにアナウンス。しかし、グリーン車についてはやはり一言もふれない。
善通寺・金蔵寺と多度津までの各駅に停車する。キハ185系のパワーのおかげで電車列車と同じダイヤで運転できるのは恐れ入る。
善通寺では多少乗降客があったものの、どの車両にもかなりの空席を残している状態だ。
金蔵寺を発車、普通列車区間は次の多度津までだ。
車掌が接続案内を行っているが、やはりこの車両に乗り通すと特急になるということをアナウンス。
日頃多度津止まりなので乗り通す人は少ないと思うが・・・。
多度津到着。横のホームにはすでに伊予西条からの113系普通電車が到着し発車を待っていた。9238Dの乗客の大半もやはりこれに乗り換えていった。行き先は丸亀か坂出か高松か、はたまた坂出あたりで乗り換えて岡山か・・・。列車を降りてふと見上げると方向幕が動いていて特急への種別変更の様子をうかがわせる。
さて私も横に停車している普通電車の乗客になって丸亀へ・・・。