2月3日、午前3時30分。雪の降りしきる自宅を出発。
さすがに深夜時間帯のためか全体的に車は少なく福岡市内中心部まですいすい進む。
途中別府橋通り沿いの24時間営業のうどん店(地下鉄だと別府駅から歩いて10分ぐらいか?)で夜食のうどんを食べさらに西へ。
そして途中休憩時間を含め1時間で橋本駅前の駐車場に到着。駐車場の中に車を入れるが先客が多いようだ。
時間は1時間経過してるので4時30分、まだ外は真っ暗。
写真左:朝4時30分時点での橋本駅入口 写真右:開門時間を知らせる張り紙
車に鍵をして駅へと向かう。まだ駅は開いてないものと思ったがすでにシャッターは降りていたので駅の中に入ることができた。
するとすでに行列が。その中には地元の高校(六本松駅の北側にある私立高校)の鉄道模型研究部の学生が制服姿でいたりする。
ボードを掲げて開業を祝っているようだ。この様子をちょうどTVカメラに映し出されてたようだが(ニュース素材としてですが)。
さてきっぷうりばに行くがどうやら事前に整理券を配っていたとのこと。指示に従い待っていた人の列の後に付き整理券をもらう。
番号を見たところ43番。つまり40人ほどが事前に並んでいたということだが1番の人はいつから待っていたのだろうか・・・?
ともかく順番が来たので乗車券を購入。とりあえず天神南駅まで320円の乗車券を購入。指示に従い改札の列に並ぶ。
写真左:改札開始を今か今かと待つ乗客 写真右:乗車券と入場整理券
改札口の列に並んだ直後に改札が始まった模様で待っていた人が順々に入り始める。それの流れについてホームへと進む。
ホームに入ると1番列車発車式の準備が進んでいた。すでにそのステージ近辺は報道陣などでごった返している。
しかし不思議と後ろの方は人がいない。とりあえず2両目あたりに並んでおく。この時点で4時50分頃。
写真左:一番列車発車式準備 写真右:発車案内表示、そして撮影した時刻も
列車が来るまでの間ホームを観察してみるが空港・箱崎線の駅と比べて明るい印象がある。
設計年次の違いがあるとはいえなかなか明るい印象が。ちなみにホームドアも最初から設置。
5時5分に車庫から1番列車がホームに滑り込んできた。祝・開業のヘッドマークを付けた車両が入ってくると一斉に拍手が沸き起こる。
1番列車ということもあるのか充当された編成は1番編成だ。
乗車日時:2005.2.3 |
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乗車駅 |
乗車時刻 |
列車番号 |
列車種別・愛称 |
降車駅 |
到着時刻 |
行先 |
備号 |
橋 本 |
5:30 |
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天神南 |
5:54 |
天神南 |
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(↑天神南) 号車番号はホームドア上の表記です |
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号車番号 |
車両番号 |
所属基地 |
編成番号 |
備号 |
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1 |
3601 |
福岡市交通局 橋本車両基地 |
01 |
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2 |
3501 |
福岡市交通局 橋本車両基地 |
01 |
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3 |
3201 |
福岡市交通局 橋本車両基地 |
01 |
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4 |
3101 |
福岡市交通局 橋本車両基地 |
01 |
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ちなみに編成順は3601-3501-3201-3101となっているが3401-3301が抜けているのは将来のことを見越しているからだろう。
実際七隈線の各駅4両分しかホームがないように見えるが仕切り壁を設けてすぐに6両まで延長できるようになっている。
車内に乗り込む。車両は小さいと聞いていたが実際乗ってみても狭い。
しかし車内デザインはかなり洗練されているように思える。デザインのおかげで狭さも意外に感じない。
座席に座ってみる。座席面が薄い感じのロングシートだがJRの815系や303系みたいに1人分ずつ座布団が分かれている。
まぁ橋本から天神南まで全区間乗ったところで24分、通勤路線なのでこんなものだろうか。
写真左:七隈線3000系車内 写真中央・右:車内の案内情報装置 左はドア上のLED表示装置、右は車端部のモニター
5時15分からは一番列車発車式。市交通局の偉い方がスピーチをしているようだが後ろの方からは様子が見えぬ。
とりあえず車内に入っておいて発車時刻を待つとしよう。その間にカメラ付き携帯電話で記念写真を撮る人が多数。
まぁ私自身も今回のレポートの写真に関してはカメラ付き携帯で撮影してますが(動画含む、というか今回ビデオは持っていかなかった)。
5時30分、いよいよ橋本を発車。ドアが閉まり列車が動き出すとホームからは拍手が。
ちなみに私が乗車している2両目は橋本時点で座席が埋まる程度、先頭車は黒山の人だかり。
そして車内は報道陣が歩き回って乗客に取材・・・地元各放送局や新聞社、通信社などいろいろのようだ。
乗り心地の方だがかなり快適。スムーズに加速して音も静か。これはデザインも含めなかなかのものではないか。
次々に駅に停車、今までの地上移動に比べ「こんな時間でこんな場所!」という感じだ。20分弱で六本松なんて今まででは考えられない。
橋本〜六本松間を車で移動するとなると渋滞箇所が何箇所もあり20分で到達できることはあんまりない(深夜はさすがに行けるだろうが)。
さて六本松からは少し乗客が増える。ここから渡辺通駅までは旧市内電車の城南線に沿う格好になる。
この区間の市内電車が廃止されたのは昭和50年、30年の歳月を経て路面上と地下の違いはあれど鉄道が復活したことになる。
ただ時間帯が時間帯なので地元の利用者もまだ少ないようだ。
写真:レール回りを撮影。リニア式といっても浮上走行はしないので注意。
西鉄天神大牟田線の接続駅、薬院を過ぎ渡辺通の間に急カーブがある。しかし新方式の地下鉄、このようなカーブも難なく曲がる。
その渡辺通から天神南までの間は渡辺通りの下を走り天神南駅到着直前にもカーブ。そして到着。降車専用ホームに停車。
車両はすぐさま引き上げ線に入り発車ホームへと移動する。
写真左:天神南駅の駅名の由来を説明する看板 写真右:天神南駅地上風景、というか西鉄福岡(天神)駅
さて天神南駅は開業前日にオープンした天神地下街の延伸部分と直結、またすぐ横には博多大丸や福岡三越などデパートが並ぶ。
そのせいか空港線方面との乗り継ぎ時間制限は2時間とかなり余裕がある。つまり天神地区で買い物も、ということらしい。
ちなみに西鉄バスでもバスカード利用の際90分間で次のバスに乗り継げば割引というのがある。
ここでバスについても少し。地下鉄開業により並行するバス路線も大幅に変化があった。
地下鉄の(天神南〜)六本松〜野芥間にほぼ並行する14番系統は大幅減便。
天神〜六本松間の経由地を変えた140番を開業前の1月に新設、この系統で地下鉄に対抗するようだ。
このほか天神〜福大前間の急行「エコルライナー」も登場させて福大生の乗客確保に力を入れている。
橋本側では駅から周辺の住宅地への接続バス系統が登場するなど市内西南部のバス路線は地下鉄開業前後でかなり変わった。
天神南駅を降りて地上に上がってみる。この時期の朝6時前ではまだ夜が明けきっておらず暗い。
道路もまだ渋滞するほどではなく人通りも少ない。これが昼になれば車も増え人も溢れんばかりになるのだが・・・。
再び地下に戻り橋本までの乗車券を購入し折り返しとなる橋本行き1番列車に乗り込む。この列車、先ほどよりは乗客が少ない。
ただ同じことを考えてるのは意外にいたのか・・・橋本で見た顔が結構同じ列車に乗っていたような気もする。
今度は終点の橋本まであえて立っていくことに。空席はそこそこあったのだが。しかし乗り心地がいいのか立っていてもあまり疲れを感じない。
そしてあっという間に橋本に到着。やっぱし天神南〜橋本間24分とは早い。
列車を降りると一番列車を運転した運転手さんが家族から花束をもらってた。かなりのベテランのようだ。
夕方のニュースで確認したところ元新幹線の運転手だった人とかで運転手自体のキャリアは30年ぐらい、とのことらしい。
しかしそんな長い乗務歴でもこのような大役を果たすことは名誉だったのかも。実際降りて花束をもらったら顔がほころんでいた。
さて私も改札を出て開業記念のえふカードを1枚購入して家に帰ることに。朝ラッシュにかかる時間帯なので都市高速を使うことに。
石丸ランプから都市高速を使い水城ランプ(九州道太宰府ICの近く)で降り一般道を走るとこの時間にしては大渋滞・・・。
どうやら九州道が筑紫野〜広川間で雪のため通行止めとのことで(朝もそうだったが)その影響で周辺道路が渋滞していた。
別の道路に迂回したのだがそれでも大渋滞、どうにかこうにか家にたどり着けた。
ともかく七隈線開通で福岡市西南部方面の交通体系が変わると思われる。それに期待してこのレポートを終わりにします。
おまけ:地下鉄七隈線 全16駅について