北海道海遊記〜船を組み合わせた北海道旅行

 

8日目:9月5日(木) その1

18:定期観光バスで巡る佐渡が島 その1

 ターミナルに到着するとちょうど6時発のフェリーが出港するところだった。タイミング次第では間に合ったかも。
 タクシーを降り、ビルの中へ。離島航路とは思えないほど広いターミナルビルだ。

佐渡汽船 新潟ターミナル フェリー2等券売機 出港案内 フェリー改札
写真左端:佐渡汽船新潟ターミナル 写真中央左:フェリー2等券売機 写真中央右:出港案内表示 写真右端:フェリー改札(ジェットフォイル改札も似た感じ)

 ちょうど始発のフェリーが出た直後、またこの日は6時10分発のジェットフォイルが運休なので閑散としている。
 乗船名簿を書き、ジェットフォイルの窓口でクーポンを乗船券に引き換え。乗船名簿の提出は改札で行うとのこと。
 ・・・佐渡汽船の場合、港を「駅」と呼び、乗船口は「改札」とどこか鉄道的なものを感じる。「海上の鉄道」という考えだろうか。

ジェットフォイル搭乗券
画像:ジェットフォイル搭乗券

 しばらく待合室の中で待機。そして出港15分前の6時45分に改札開始。通路を下ってジェットフォイルに乗り込む。
 上の写真の出港案内表示では「すいせい」とあったが、あとで配船変更となったようで「つばさ」に乗船。一体何だ?

ジェットフォイル「つばさ」 ジェットフォイル室内
写真左:ジェットフォイル「つばさ」 写真右:ジェットフォイル室内

 さて、座席はすでに指定されている。指定された座席は2階の左舷窓側。しかし座席は狭く、まるで飛行機みたいな感じだ。
 もっともこのジェットフォイルは航空機製造で有名なボーイング社で開発されたため、飛行機みたいな感じも当然か?
 あと、ターミナルで「珍しいジェットフォイルの体験をしよう」とあるが、博多〜釜山の「ビートル」などもあるからさほど珍しい存在でも・・・。

 さて7時定刻に出港。乗客は30人程度か。新潟の朝便なのでこんなものだろうか。信濃川の河口部分をゆっくりとしたスピードで進む。
 右舷側に大型船が・・・先ほど乗った新日本海フェリー「らいらっく」だ。直線距離では本当に近いのに・・・。
 そして港域を出たら一気にスピードが上がる。船体が数メートル程度浮上し、70km/h以上のスピードとなる。シートベルト着用のサインも出る。
 海上は穏やかだが、高速浮上航行しているので少し揺れ気味。それでも水中翼船(今はあまり見かけないな・・・)よりは快適だが。

 途中で新潟行き「おけさ丸」(帰りに乗船します)とすれ違い、両津行き「おおさど丸」を追い抜く。「おおさど丸」を追い抜くと両津は近い。
 両津港が近づくと着水航行となる。定刻8時、両津港に到着。さすがに航行速度が速いだけはある。

佐渡汽船「おおさど丸」 両津港ターミナル 定期観光バス 車両外観
写真左:両津へ向け航行中の「おおさど丸」 写真中央:両津港 写真右:定期観光で乗車したバス

 乗船券はおみやげに持ち帰れるというので持ち帰る。佐渡観光の記念、ということだろうか。
 ターミナルに隣接した新潟交通佐渡の観光バス案内所で今度は定期観光バスの乗車受付。
 料金には一部の施設の料金が含まれてないので一緒に入場拝観割引券を購入。能楽の里・佐渡金山・尖閣湾観光船3ヶ所で1,900円。

 1時間ほどターミナルで待った後、中型のバスが入ってきた。ちなみに乗車するコースは「佐渡物語」というコース。

佐渡物語 観光コース

両津港→能楽の里→ときの森公園→妙宣寺→佐渡博物館
 →越の松原(シルバービレッジ佐渡・昼食)→二見岩→佐渡金山→尖閣湾観光船→相川→佐和田→両津

 なお、このコースの運賃は大人1人あたり6,500円(昼食・佐渡博物館入場料込)。実質は入場拝観券が加わるので8,400円となるのだが・・・。
 バスに乗り込む。乗車受付時に席が指定されているので指定された席に座る。左側の一番前の席だ。
 ほかの乗客も次々乗り込み、最終的には12人がこの便の乗客となる。

 9時20分に発車。ガイドさんが自己紹介する。この便のガイドさんはまだ経験半年の新人さんだ。
 まず最初の目的地、能楽の里へと向かう。佐渡は能楽の始祖ともいわれる世阿弥が流されたため能が盛んだ。島内各所に能楽堂があるらしい。
 10分から15分ほどで到着。入口で割引券を渡し入場。メインはロボットによる薪能「道成寺」のダイジェスト版の上演だが、開演まで時間がある。
 最初に衣装合わせの様子をCGのようなもので見学。その後メインの能舞台へ。

能楽の里 道成寺ダイジェスト
写真左:能楽の里外観(道の駅でもある) 写真右:薪能「道成寺」舞台風景

 その舞台を見終わった後は上の階へ。そこでは能の資料などが展示されている。いろいろ見ていくうちに時間が近づく・・・。
 見終わって下の階には物産展などが並んでいたがさすがに見ていく時間はない。すぐにバスに戻る。
 ちなみにここの向かいには本間家の能舞台がある。もし時間があればそこも行くことができる(今回はあまりに時間なさすぎだったが・・・)。

 発車。今度はトキの森公園へと向かう。能楽の里出てすぐに両津市から新穂村に。
 村の中心部から入り込んでいくとしばらくして公園到着。まずは中にあるトキ資料展示館へ。
 なお、ここでは窓口で環境保全協力費として現金で200円を支払う(事前に購入した入場拝観割引チケットには含まれていない)。
 周辺自然環境と整備のためだとか。世界的に見ても希少な国際保護鳥の保護のためには当然か(天然記念物のレベルじゃない・・・)。

トキの森公園 トキ資料展示館 ミドリ剥製 朱鷺
写真左端:トキの森公園入口 写真中央左:トキ資料展示館 写真中央右:日本産最後のオス・ミドリの骨格標本 写真右端:飼育中のトキ

 展示館の中ではトキの歴史や資料など見学。日本産最後のオス・ミドリの剥製と骨格標本も展示されている。
 外に出るとトキ保護センターの敷地となる。ここではトキが驚くということで大声を出したりフラッシュを焚くことは禁止されている。
 ケージ越しにここで飼育されているトキを観察することができるが・・・動物写真を撮るのは難しい。

 再び公園に戻り、バスに戻る。ここでは少し時間が余ったようだ。ま、いいか。もう1台別の定期観光が到着したところで発車。
 新穂村から畑野町を経て真野町へ。今度の目的地は妙宣寺だ(注:牡丹の花の時期は長谷寺に変更)。
 妙宣寺は日蓮聖人が佐渡に流されたとき、最初に信者となった阿仏房・日得上人が建立したもので、日蓮宗・佐渡三本山の1つとなっている。

妙宣寺門 妙宣寺五重塔 妙宣寺本堂
写真左:妙宣寺入口 写真中央:妙宣寺五重塔 写真右:妙宣寺本堂

 到着。まずはこの妙宣寺の五重塔へ。新潟県内唯一の五重塔だそうな。その後本堂へ。しかし五重塔は見事だ・・・。
 ここでも少し時間余り気味でバスへ。駐車場の所では百合根などを土産品として売っていた。

 時間になり妙宣寺を発車。今度は佐渡博物館へ。海岸の方にバスは向かい、真野町から佐和田町に入るあたりに博物館はあった。
 ここの入場料は含まれているのでパンフレットだけもらって中に入る。中での展示物は自然的な歴史、文化的な歴史と様々。
 佐渡には色々な文化人が流されてきたためか、文化のレベルはかなり高い。

佐渡博物館
写真:佐渡博物館外観

 さて博物館を出て佐和田町の街中へ。海岸の方に出たところにある「シルバービレッジ佐渡」で昼食休憩。
 ここで半分。これからの行程も見所いっぱいだろう。

 

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